ラインとは
ラインとは、レース中に選手同士が組むチーム(隊列)のことです。競輪最大の特徴であり、予想のカギとなります。
なぜラインを組むのか
競輪では時速60〜70km/hで走る中、空気抵抗が非常に大きくなります。先頭を走る選手は後方の選手に比べて大きな体力を消耗するため、選手は隊列を組んで風よけを分担し、チームとして有利なポジションを狙います。
ラインの基本構成
| 位置 | 役割 | 求められる能力 |
|---|---|---|
| 先頭(自力) | ラインを引っ張る。先行または捲りで勝負 | 脚力、スタミナ、勇気 |
| 番手(2番手) | 先頭の後ろにつく。先頭を守りながら最終直線で差す | 判断力、スピード、ブロック力 |
| 三番手 | ラインの最後尾。番手の後ろから差しを狙う | 瞬発力、コース取り |
番手は「おいしい」ポジション
番手選手は先頭選手の風よけの恩恵を受けながら、最終直線で脚を溜めて差すことができます。統計的にも番手選手の勝率は高く、「番手有利」は競輪の定説です。
ライン構成の決定要素
1. 地区(地域のつながり)
最も基本的なライン構成要素です。同じ地区の選手同士でラインを組みます。
| 地区 | 都道府県 |
|---|---|
| 北日本 | 北海道、青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島 |
| 関東 | 茨城、栃木、群馬、埼玉、東京、山梨、長野、新潟 |
| 南関東 | 千葉、神奈川、静岡 |
| 中部 | 富山、石川、福井、岐阜、愛知、三重 |
| 近畿 | 滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山 |
| 中国 | 鳥取、島根、岡山、広島、山口 |
| 四国 | 徳島、香川、愛媛、高知 |
| 九州 | 福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島 |
2. 同期(期別のつながり)
競輪学校(日本競輪選手養成所)の同期生は絆が深く、地区を超えてラインを組むことがあります。
3. 師弟関係
師匠と弟子の関係もラインに影響します。
4. 過去のレース経験
以前に同じラインで走った経験がある選手同士は組みやすい傾向があります。
ライン構成の確認方法
- 出走表の府県欄 - 同じ地区の選手をチェック
- 選手コメント - 「○○さんの後ろ」「○番の番手」などの情報
- 並び予想 - 専門紙やWebサイトに掲載される事前予想
ラインの強弱判断
強いラインの条件
- 先頭選手の脚力が高い - 競走得点が高く、先行力がある
- 番手選手の実力が高い - 差し脚があり、ブロック力がある
- 3人以上の長いライン - 人数が多いほどレースを支配しやすい
- 連携が取れている - 同地区・同期など絆が深い
ラインの有利・不利
| 位置 | メリット | リスク |
|---|---|---|
| 前団(先行ライン) | レースを支配できる | 後方からの捲りに注意 |
| 中団 | 前後の動きを見て対応できる | 中途半端になるリスク |
| 後団(捲りライン) | 前の展開を見てから仕掛けられる | 前が固まると届かない |
並び方パターン
3分戦(3ライン)
最も多いパターン。9車立てで3つのラインに分かれます。
例: 1-4-7 / 2-5-8 / 3-6-9
先行 捲り 追い込み
4分戦(4ライン)
ラインが細かく分かれるため、展開が読みにくくなります。荒れるレースになりやすいのが特徴です。
2分戦(2ライン)
大きく2つに分かれるパターン。力と力のぶつかり合いになりやすく、比較的展開が読みやすいです。
単騎
ラインを組まず1人で戦うこと。GIやGPなど、同地区の選手が少ない場合に発生します。
特別競走でのライン注意点
GIやGPなど上位グレードでは、普段と異なるライン構成になることがあります。特にKEIRINグランプリ(9名限定)では「単騎」が多くなり、通常のライン予想が通用しにくくなります。
ライン予想の実践手順
- 出走表で府県を確認 - 同地区の選手をグルーピング
- 脚質を確認 - 各グループの先行・追い込みのバランスを見る
- 選手コメントを参照 - 並びの手がかりを得る
- ラインの強弱を評価 - 先頭選手の力、ラインの長さ、連携度
- 有力ラインを2〜3本に絞る - そこから展開予想へ進む